みなさん、すごーくお久しぶりです。w
え、やめてないですよ!ここのところ別のことで忙しかったものでモゴモゴ・・
新しい記事を楽しみにして頂いていた方には本当に申し訳なかったのですが、久しぶりに記事をアップします!クエン酸の続きではあるのですが、今回は掃除だけでなく、洗濯、消臭剤、美容や健康に至るまで、幅広いクエン酸の使い方をまとめました。この記事だけ見ればクエン酸をマスターできる!というところまで仕上げていますので、ぜひ普段の生活の参考にして頂ければと思います。
目次
1.掃除
まずは王道の掃除から。クエン酸の掃除の仕方についてはこちらの記事に詳しく記載していますが、今回はおさらい用でこのページを使って頂きたいので、それぞれの用途に合わせて必要な箇所のみ要約して解説していきますね。
クエン酸で落とせる汚れは、水垢、石鹸カス、尿石の3つ。
水垢
水道水に含まれるミネラル成分が水の蒸発と共に沈殿した炭酸カルシウム
石鹸カス(金属石鹸)
水道水に含まれるミネラルなどの金属イオンと石鹸の油脂成分が反応した難溶性のカルシウム化合物
尿石(トイレの便器の内側につく黄色くて硬い汚れ)
尿に含まれるカルシウムイオンと二酸化炭素が結合した難溶性のカルシウム化合物
これらの普通の石鹸ではなかなか落ちてくれない汚れをクエン酸は落としてくれます。
汚れの状態によって効率的な落とし方が異なるので、それぞれ見ていきましょう。
1-1キッチン周り
◾️シンクや蛇口
クエン酸スプレーをしてスポンジで軽くこすって落とします。
水垢が厚くなっている場合はキッチンペーパーやティッシュを巻いて、クエン酸スプレーをまんべんなくかけたら蒸発しないようにラップをして1、2時間放置。すると頑固な水垢も落ちやすくなります。
クエン酸スプレーの作り方
200mlの水にクエン酸を小さじ1杯を溶かして、スプレー容器に入れる
※消費期限:2週間
◾️グラス
①ボールに水400ccとクエン酸小さじ2杯を入れてよく混ぜる
②グラスを入れて1時間放置→水で軽くゆすいで、洗剤で洗う
③水分を拭き取る
これでも落ちない場合は「マイクロファインの3M研磨スポンジ」で水はつけずに軽くこするとかなり落ちやすいです。グラスは透明で水垢も目立ちやすいので、日頃から洗ったらすぐに水滴を拭き取って予防しておきましょう。
◾️電子レンジ
【水垢を落とす時】
①水1カップとクエン酸大さじ1杯を耐熱容器に入れ、600Wで5分加熱する
②加熱後、扉を開けずに15分放置し、キッチンペーパーなどで汚れを拭き取る
【食品カスや油を落とす時】
①水1カップと重曹orセスキ炭酸ソーダ(重曹より水に溶けやすく、アルカリ濃度も高め)大さじ1杯を耐熱容器に入れ、600Wで5分加熱する
②加熱後、扉を開けずに15分放置し、キッチンペーパーなどで汚れを拭き取る
※焦げつきが取れない時は歯ブラシで優しくこすり落とす。
電子レンジに汚れがたまると、加熱効率が下がり、電気代が上がりやすくなったり、温まりすぎた汚れが発火するリスクもあるため、ちょっと汚れてきたかもと思ったらすぐにお掃除しましょう。理想は毎日または週に1回です。
◾️食洗機
①クエン酸大さじ3〜4杯(庫内のサイズで異なる)を入れる
②お手入れコースで洗浄する
※金属パーツが使われている食洗機はクエン酸を使用すると金属部分が錆びてしまう可能性があるので、取扱説明書をよく確認してから使用してください。
◾️電気ケトル
①満タンの水(1L程度)にクエン酸大さじ1杯を入れて沸騰させる
②1時間放置したら2、3回すすぐ
③その後しっかり乾燥させておく
ちなみに、上記のクエン酸を入れたお湯を捨てる前に重曹を撒いておくと、同時に排水溝のお掃除もできます。
ついでに排水溝のお掃除
①事前に排水溝に重曹またはセスキ炭酸ソーダ大さじ2杯をまいて30分程度放置
②60度以下くらいまで温度の下がったクエン酸水を流して15分程度放置
※セスキ炭酸ソーダで油汚れは取れやすくなっていますが、クエン酸を加えて排水溝の中でぷくぷく泡が立つと、さらに汚れが剥がれやすくなります。
1-2. リビング
◾️加湿器のフィルター汚れ
①電源を切り、フィルターや給水タンクなどの部品を外し、拭き取りや水洗いでざっと汚れを落とす
②45度程度のぬるま湯1Lに対してクエン酸大さじ1杯を入れて、フィルターや各部品を1〜2時間つけおきする
※給水タンクはクエン酸を溶かしたぬるま湯を入れてつけおきする
③残った汚れをブラシで落としたら洗い流し、風通しの良い場所でしっかり乾燥させる
1-3. お風呂場
◾️浴室小物・浴槽
①水垢が気になるところの汚れを軽く落としたら、クエン酸スプレーをして2、3時間放置
②ブラシで軽くこする
ちなみに、浴室の床の水垢を落とす際は、お風呂に入っている途中でクエン酸の粉をそのまま床に振りかけて、足の裏で全体に伸ばすと、濃度が高いので水垢がすぐに落ちてくれるだけでなく、足の裏の角質が溶けてツルツルになります。
お掃除をしながら足裏のピーリングができるので、個人的にはおすすめです。
◾️鏡の水垢落とし
鏡にクエン酸水を吹きかけて1時間ほど放置したらスポンジで軽くこする
※上記で落ちない場合はクエン酸水を吹きかけた後にティッシュを鏡に貼り付け、さらにクエン酸水でたっぷり湿らしたらラップをして2、3時間放置すると落ちやすくなります。
そもそも水垢がつかないようにするには、毎日のお風呂上がりにスクイジーで水滴をサーっと落としておくと、かなり水垢の予防になります。セリアなどの100均にあるので充分使えますが、もし購入するなら下記のような段差がないものの方がカビや石鹸カスが溜まりにくくて衛生的です。
◾️シャワーヘッド
実はシャワーヘッドについている汚れの7割は水垢と言われていて、これがカビの餌になって黒カビが発生するんです。お湯が変な方向に飛んだり水圧がいつもより弱くなっていたらシャワーヘッドが汚れているサイン。躊躇なくお掃除をしましょう!
シャワーヘッドの汚れの落とし方
①各部品を外して、ざっと汚れを落とす
②45度程度のぬるま湯(ちょっと熱めのお湯)1.5にクエン酸大さじ1を入れて、シャワーヘッドを浸す
③2、3時間放置したらスポンジやブラシでこする
1-4. トイレ
トイレで黄ばんでいる箇所を見つけたら、それは尿石なので、クエン酸を吹きかけて1〜2時間ほど放置したらブラシで磨くと簡単に落とせます。便器の中にある黒っぽい縁はいわゆる「サボったリング」。尿石を餌として黒カビが発生しており、クエン酸では落ちないので塩素系漂白剤で落とします。
サボったリングと尿石の落とし方
①必ず換気扇をつけた状態でカビキラーなどの塩素系漂白剤をかけて30分〜1時間放置
②ブラシで磨いて何度か水を流す
※塩素系漂白剤とクエン酸は混ぜないようにするため
③クエン酸を小さじ2杯便器の水に入れて30分〜1時間放置すれば、水際にある尿石も除去できる
これでも落ちなければ手っ取り早くサボったりんぐ用の洗剤を使いましょう。
1-5. クエン酸と重曹を混ぜても汚れは落ちない
よくネットの情報をみていると、「クエン酸と重曹が混ざり合うことで熱反応が起こり、発生した炭酸パワーを利用して汚れを落とす」ともっともらしいことが書かれていますが、熱反応は発泡した二酸化炭素に一瞬で奪われてむしろひんやりするくらいですし、油や排水溝のこびりついた汚れが浮いてくれるほど強い発泡パワーもありません。
フライパンの油や鏡の水垢に炭酸水をかけても、なにも変わりませんよね?それと同じです。なので、混ぜて掃除に使うという用途はないので、それぞれ汚れに合わせた使い方をしましょう。
2. 消臭剤
クエン酸はアルカリ性の性質をもつ「魚」「タバコ」「アンモニア」の臭いと吸着して無臭化してくれます。「市販の消臭剤は入っている成分が怖い」「人工香料がいらない」という方にはクエン酸を消臭スプレーとして使用するのはピッタリかと思います。
◾️まな板・魚用グリル・三角コーナー
キッチン周りの魚の生臭さが気になったら、クエン酸スプレーをしてしばらくしたら水で洗い流しましょう。これは、魚の生臭み成分であるトリメチルアミンの揮発や、魚の脂質酸化臭の原因のアルデヒド類の生成をクエン酸が抑えてくれるためです。焼き魚にゆずやかぼすをしぼったり、お寿司に酢飯が使われるのも、酸が生臭さを消してくれることが昔から知られているからですね。
◾️カーテン・ソファ・クッション・絨毯などの布製品と壁紙
タバコの臭いはもちろんのこと、ペットのトイレ周りなどのアンモニア臭が気になるところにクエン酸スプレーをして軽く水拭きをしましょう。ただし、布や壁紙の素材によってはシミや剥がれの原因になることもあるので、まずは目立たないところで試してから使用するようにしましょう。
◾️トイレ
トイレ自体の汚れを落としてもアンモニア臭がする場合は、壁にも臭いが染み付いている可能性があるので、クエン酸水を壁に吹きかけて軽く水拭きをしましょう。
最近は男性も座って用を足すことが一般的になりましたが、立った場合は一日に2300滴の尿が床に飛び散っているそうなので、まめに掃除をするのが面倒という方はまずは座った方が良いかと思います。
(※2) NHK「ためしてガッテン」2015年9月2日放映「家族が涙!トイレ問題 大解決SP」で行った実験を共同で実施。
3. 洗濯
洗濯でクエン酸は柔軟剤として使用できます。
・市販の柔軟剤だと人工香料がちょっと・・
・肌への刺激が少なく安全性の高い柔軟剤を使いたい
・ふわふわで吸収率の高いタオルを使いたい
・好きな香りで柔軟剤を作りたい
・家にあるクエン酸を有効利用したい
という方は、クエン酸を使用するのがピッタリ!
3-1.基本のクエン酸柔軟剤の作り方と使い方
クエン酸柔軟剤の作り方
200cc分(50Lの洗濯物4回分)を作り置きをしたい場合は
・水200ccにクエン酸20g(小さじ4杯)を混ぜる
・400ccをまとめて作るとしたらクエン酸40g(大さじ2と1/2杯)を混ぜる
以上です。簡単ですよね。なお、クエン酸を水に溶かすと劣化が早いため、1〜2週間で使い切れる量だけ作っておきましょう。
◾️使用方法
洗濯物の量が50Lであれば、クエン酸水は50cc(クエン酸5g)を入れます。
洗濯物の量10Lに対しクエン酸水10cc(クエン酸1g)が目安です。
この時の注意事項としては、必ず「すすぎ」のタイミングで入れること。
洗濯中に入れると、単純に洗剤と中和されて汚れを落とす効果も、柔軟効果も何も得られません。そのため、クエン酸を投入するタイミングは最後のすすぎをする時(すすぎ1回なら1回目、2回なら2回目)に洗濯機を一時停止してから投入します。
または、自動投入機が備え付けの洗濯機であれば、そこに入れて予め量の設定をしておけばOK。
ちなみに、クエン酸の粉そのものをすすぎのタイミングで直接洗濯機に入れるのもダメではないですが、もし溶けきらなかった場合は洗濯槽にこびりついてしまうことがあるため、溶かしてから入れた方が無難ではあります。
3-2.ワンランクアップのクエン酸柔軟剤
もしご自宅にグリセリンやアロマオイルがあれば、それらを入れるとさらにワンランクアップした柔軟剤を作れます。
グリセリンは衣類を滑らかに仕上げると共に、静電気を抑える効果もあるため、特に乾燥しやすい冬にはぴったりです。
アロマオイルはお気に入りの香りを自由に入れても良いですし、抗菌や防虫効果のあるものを入れるのも一つ。ただし入れすぎると皮膚への刺激が強いといけないので、希釈濃度を1%以下にするのが無難です。もし200ccのクエン酸水であれば、グリセリン30ml(大さじ2杯)、アロマオイルはお好みですが、40滴まで混ぜてOK。
アロマオイルの選び方
衣類に使う場合は、3つの条件を満たすアロマオイルがおすすめです。
・衣類に色がつくのを防ぐため、無色透明のもの
・少しでも香りを長持ちさせるなら、揮発性の低いもの
・衣類の抗菌、防虫作用があるもの
3つの条件に当てはまるアロマオイルとしては、
・ローズウッド
・レモングラス
・ラベンダー
・ゼラニウム
・ティーツリー
・ローズマリー
・ユーカリ
です。え、並んでいる順の意味ですか?
私の好みの香り順です。w アロマオイルは衣類に対しての役目だけでなく、体に対しても様々な効果があるため、どのような効果を得たいかで選ぶのも一つです。精油ごとの効果一覧はこちらのサイトがシンプルでわかりやすいです。
選ぶときの基準は、シンプルに「自分の好きな香りを選ぶこと」ですね。それが自分にとって必要な香りです。まずはニールズヤードや生活の木などの精油を扱っているお店で色々試して見ると良いかと思います。
4. 美容と健康
クエン酸は「飲むと体にいいっぽい」「ピーリングで使えるっぽい」となんとなーくご存知方もいらっしゃると思いますが、具体的に何にいいのか、どうやって使ったらいいのかよくわからないという方のために、ここではそれぞれの用途を詳しくお伝えしていきます。美容と健康の主な用途としては、下記の通りです。
・飲む
・ピーリング
・ヘアケア
4-1. 飲用
クエン酸は、私たちの体の中でも作られる安全な成分で、天然に存在する有機酸の一種です。レモンやみかんといった柑橘類だけでなく、バナナ、パイナップル、トマトなどの果物や野菜にも含まれているので、知らず知らずのうちに摂取しているとは思いますが、その効果も知っていると、より美味しく感じるかもしれません。
クエン酸を摂取すると、下記のような健康に良い効果がたくさんあります。
・疲労物質の分解
・筋肉部位における乳酸の濃度を低くするため、筋肉痛を和らげる
・肝臓細胞の再生や分解を促進し、体内から老廃物や毒素を排出することで、中性脂肪やコレステロールの抑制、むくみやシワたるみの予防ができる
・胆汁の分泌をスムーズし、脂肪の乳化を促すことで胃もたれや食欲不振を解消する
・ストレスや疲労による乳酸を抑制し、血液のpHを弱アルカリ性に保つことで血流がよくなり血栓や動脈硬化の予防になる
・ミネラルの吸収を促すキレート作用があるため、カルシウムと摂取すると骨粗しょう症予防に繋がる
・抗酸化作用
・代謝促進をし、太りにくくする
・クエン酸の酸味が唾液や胃液の分泌を促進させ、食欲を増加させる
メカニズムがいまいちよく分からないという方も多いと思いますので、少々詳しめに記載しました。とりあえず身体に良いということですねw
後半に「代謝促進をして太りにくくするけど、食欲増加もする」という話がありましたが、せっかく代謝が上がっても、ついつい食べすぎてしまうと普通に太りますので、食べ過ぎには気をつけましょう!
クエン酸の摂取量目安
一日5~15g(小さじ1~3杯分)を毎日
が基本ですが、結構大変かと思います。
なぜかというと、1gを100ccに溶かしてギリギリ飲めるくらいの酸っぱさだからです。
これを5〜15杯・・好みは分かれるかもしれませんが、無理せず飲める範囲でいきましょう!w
ちなみに、クエン酸は一気に飲んでも体に溜めることができないため、3g程度を4,5回に分けて飲むと効果的。
食べ物で摂取する場合は、梅干し1個に1g、レモン1個に4g程度。ただ毎日梅干し15個またはレモン4個・・は苦行に近いので、クエン酸の粉を飲むほうが手軽かと。クエン酸入りのスポーツ飲料もありますが、余分な糖分や保存料なども摂取してしまうので、もし飲めればクエン酸単体で飲むのがおすすめです。
摂取タイミング
空腹時には刺激が強くて気持ち悪くなる可能性もあるので、それ以外ならいつでも良いのですが、とくにベストタイミングは寝る前と運動前です。寝る前に摂取すると、寝ている間に疲労物質をしっかり分解してくれて、翌日に疲れが残りにくくなります。
運動前に飲むと、運動をするためのエネルギー生成がスムーズに行われるのと、疲労物質を分解しながら運動ができるので、翌日に疲れや筋肉痛が残りにくくなります。
クエン酸と一緒に摂取すると吸収率が上がるもの
カルシウム、マグネシウム、鉄分といったミネラル成分
注意点
クエン酸が長時間歯にふれていると、酸蝕症という歯の病気になることがあるため、クエン酸を飲んだらすぐに水でうがいをして中和するか、ストローを使って歯にふれないように気をつけましょう。酸蝕症はお酢、野菜ジュース、ワイン、ビールなどの酸性の飲食をする以外にも、食後に歯を磨かないだけでも発症するリスクはあるため、日頃からうがいや歯磨きはきちんとしておきましょう。
4-2. スキンケア
クエン酸は、スキンケアとしても利用ができます。主な目的としては、「ピーリング効果」「抗炎症作用」「殺菌効果」の3つ。
①ピーリング
ピーリングは肌をつるつるにするだけでなく、角質を取り除いてニキビをできにくくしたり、ターンオーバーを促進して色素沈着やシミを薄くするのにも役立ちます。究極はゼオスキンのようにボロボロに剥いていくような即効性を出すようなやり方もありますが、当分は大変な顔で過ごさなくてはいけなくなるので、ここでご紹介するのは肌に負担の少ない優しめのピーリングです。
自宅でできるピーリングは大きく分けて「酵素、スクラブ、ピーリング剤」の3種類ですが、ピーリング剤をわざわざ買わなくても簡単にできるのがクエン酸ピーリング。
名前の通り酸性なので、肌につけると少々ピリピリはしますが、古い角質を除去するのみなので、真っ赤になったり皮膚がボロボロになるほどハードな効果はまずありません。ピーリングというと顔だけのイメージがあるかもしれませんが、背中や二の腕、お尻の下やかかとなど、ざらつきが出やすく角質が固くなりやすい場所ならどこでも使えます。
クエン酸ピーリングの方法
①30mLの水に3gのクエン酸を混ぜて溶かす
②クエン酸水をザラつきやゴワつきが気になるところに塗って、5分ほどおいてから洗い流す
※肌が弱い方は2~3分で洗い流してください
クエン酸は、濃度が高いほど刺激が強くなります。元々ピリピリするものではありますが、かゆみや痛みが出るくらいのときはすぐに洗い流しましょう。
なお、簡単に計量するなら、大さじ1/3弱のクエン酸に大さじ2杯の水で薄めるのでも使えますし、私はいつも「粉ごと顔につけて、10秒ほど放置してピリピリしてきたら洗い流す」という超手抜きなピーリングをしています。そしてこれで肌荒れしたことは一度もありませんw
毛穴の黒ずみ除去編
クエン酸ピーリング後、鼻周りに白や黒ニキビがある人は、ピーリングをすると少々ぬるっとするかもしれません。これは、クエン酸で表面の角質が取れて毛穴の皮脂がダイレクトに取れやすくなっている証拠。クエン酸ではこの皮脂詰まりまでは取れないので、セスキ炭酸ソーダまたは重曹をつけて10秒程度してから洗顔をすると、皮脂が吸着されてかなりつるつるになります。
ただ、毛穴の奥に詰まっている皮脂はこれくらいでは取れてくれないので、お手元にピーリングの美顔器がある方はそれで皮脂を浮かび上がらせてから重曹などをつけると毛穴の汚れがよく落ちます。実はプロフィールに記載している「テレビショッピングで購入した美顔器」というのが下記のようなウォーターピーリング。
テレビショッピングで購入したのと全く同じ商品はもう売ってないのですが、最近使っているのは上記のウォーターピーリング。この完全防水というのが重要で、完全防水でないと充電する接続部分から水が入り、あっという間に壊れます。最初は「初期不良だ!」と思い返品しましたが、2回目に同じようなのを購入したらまたすぐ壊れたので、「完全防水じゃないから」ということに気づきました。アマゾンさん返品してごめんなさい。w 今使っているのは1万円とかしませんけど、同じように使えるし完全防水なので、十分かと思います。
毛穴の黒ずみしっかり除去法
①クエン酸を鼻やアゴ、額など皮脂詰まりしやすいところにつけてピリピリしてきたら洗い流す
②ウォーターピーリングの「SONICモード」で表面の角栓や汚れを除去
③「ION+モード」で毛穴の奥の皮脂詰まりを吸着
④重曹またはセスキ炭酸ソーダで皮脂を吸着
⑤簡単に洗顔
なんか書き出すとややステップありますねw クエン酸→美顔器→セスキ炭酸ソーダと少々手間に思えるかもですが、美顔器をかけているのも1、2分程度で、粉類をつけている時間は10秒程度なので、意外と時間はかかりません。私も中学生くらいから鼻の毛穴は悩み続けて、何十万かけたかというくらい化粧品やレーザーなどやりましたが、いくらフラクショナルやポテンツァといったクリニックでの治療をしても、毛穴の汚れが詰まっていると閉まるものも閉まらないんですよね。かといって頻繁にピーリングに通うのも大変なので、ハイドラフェイシャル並によく角栓詰まりが取れるのがこの方法でした。
ここだけの話、この方法を患者さんにお伝えするとピーリングをしてもらえなくなるので、クリニックではお話できませんw。もしご興味のある方は試してみてください。特に湯船に使って体が温まってからすると、それはもうビックリするくらい黄色い皮脂が溶け出てくるので、爽快ですよ!
全身ピーリング風呂
手っ取り早く全身つるつるになるのが、クエン酸を入れたお風呂に入ること。
垢すりなどで物理的にこすると色素沈着のリスクもありますが、クエン酸であれば全身マイルドにピーリングできるので安心して使えます。また、殺菌効果もあるのでニキビ予防や体臭予防にもつながります。
使い方は、クエン酸大さじ1〜3杯を湯船に入れるだけ。
ついでに水垢や石けんカスなどのアルカリ性汚れも落としてくれるので、一石二鳥です。ただし、大理石やアルミ製、鉄製の浴槽の場合は素材が溶けてサビてしまうリスクがあるので、使用を避けましょう。また、追い焚きをすると給湯器の中にあるゴムパッキンやホースが痛むこともあるので、クエン酸を入れた時は追い焚きはしないようにしましょう。
足の臭いケア
「靴も洗ってるし足の爪も短くして毎日きれいに洗っているのになぜか足が臭い・・」という方もいるかもしれませんが、その原因の大半はイソ吉草酸という足の常在菌のことが多いです。イソ吉草酸は足から出る汗や角質を餌として強烈な臭いを発生するため、そもそも菌が繁殖しないよう爪を短くしたり、肥厚した角質を除去するのはとても重要です。「アルカリ性である重曹でイソ吉草酸を中和して臭いを消す」というやり方もありますが、一時的に消えたとしても、角質があるとそれを餌としてまたすぐ増えてしまうので、足を清潔に保ちつつ、蒸れないように通気性の良い靴をはくなどの工夫は必要です。
足のピーリングをしたいときは、洗面器にお湯をはって、クエン酸大さじ2〜3杯を入れて10分程度足を浸せばOK。わざわざ足用のピーリング剤を買わなくても、クエン酸で簡単に足のピーリングはできます。
また、ストレスが溜まると足の汗からアンモニア臭がすることもありますが、クエン酸はこのアンモニア臭も消してくれるので、一石二鳥です。足の臭いが少しでも心配な時は、このクエン酸ピーリングをしてみましょう。
ピーリングをする頻度
肌がツルツルになると気持ちよくてつい頻繁にやりたくなってしまいますが、やり過ぎは肌を傷めてしまい逆効果です。肌への負担や刺激を考えると、週に1回程度に抑えて、やり過ぎないようご注意ください。
古い角質が除去されると、一時的に肌が乾燥しやすくなるため、必ずしっかり保湿をしましょう。また、角層が薄くなることで紫外線の影響を受けやすくなるため、日焼け止めクリームを塗るなどUVケアを徹底することもお忘れなく。
②抗炎症作用
クエン酸は炎症を抑える効果があるため、クエン酸でピーリングをすることで、肌荒れを鎮静したり、ニキビが炎症するのを抑える効果があります。
③殺菌作用
角質が毛穴に詰まると、顔ニキビの原因であるアクネ菌や、身体ニキビの原因であるマラセチア菌といった細菌が増殖して、ニキビが発生します。これらを殺菌&ピーリング効果でそもそも角質がつまらないようにしてくれるのがクエン酸。
ニキビは放置するほど菌が増殖して、その菌に反応して炎症を起こすので、日頃から角質がつまらないようにピーリングをしておきましょう。
4-3. ヘアケア
ほとんどのシャンプーの洗浄成分はアルカリ性のため、シャンプーで洗うだけでは髪のゴワつきやきしみが出ますが、クエン酸をかけるとアルカリが中和され、サラサラな質感になります。また、キューティクルを引き締める効果もあるため、ツヤ感も出やすくなります。
クエン酸リンスの作り方(原液)
・ クエン酸:大さじ3
・ 水または精製水:500ml
・ グリセリン:小さじ1(お好みで)
・精油:10滴(お好みで)
上記をよく混ぜたら完成。あくまで原液なので、使用する際は大さじ2杯程度のクエン酸リンスを洗面器のお湯に混ぜて、髪を入れて馴染ませます。お湯で軽く流したら完了です。防腐剤が入っていないため、念のため2週間以内には使い切るようにしましょう。
ただ、クエン酸リンスだけだとどうしても髪はやや絡まりやすくなるので、お湯で流しながらブラシでとかすと、水を切ったよりとかしやすくはなります。
私が愛用しているのはこちらのヘアブラシ。ヘッドスパ中に頭皮をブラッシングするのに使って頂いてすごーく気持ちよくて、その場で購入しました。目が細かいのでトリートメントをつけている時にとかすと、髪一本一本に浸透しやすくなるのか、ただつけるだけより全然髪質がよくなります。髪が絡まりやすい方は、お湯で流している時にもブラッシングするとより良いですね。
最近は何か新しいブラシも出てるのかなーと思って見ていたら、リファも同じようなのを出したみたいですね!高濃度のイオンが発生するとかなんとか・・そんなに高くないしこちらでも良いかもですね。
究極は石鹸シャンプーとクエン酸だけでも「洗う」目的だけで考えたら良いですが、髪への栄養素はゼロなので、
・乾燥しにくくしたい
・まとまりよくしたい
・カラーの褪色を防ぎたい
・抜け毛や白髪のを予防したい
など髪に色々な効果を求めるとなると普通のシャンプートリートメントの方が良いかと思います。どちらかというと、クエン酸は頭皮の毛穴詰まりを解消するのに非常に役立ちます。
頭皮こそ顔以上に皮脂が詰まりやすく、放置すると頭皮が臭くなったり、毛穴が詰まって変形した髪の毛が生えてきたりといいことがありません。少々面倒かもしれませんが、月に1、2回程度は頭皮の毛穴詰まりをしっかり除去できるとベストです。
よくヘアサロンでは頭皮の毛穴洗浄をオイル、クレイ、炭酸、蒸気などを使って行いますが、顔のピーリングと同じで、クエン酸とセスキ炭酸ソーダがあれば、古い角質と毛穴の皮脂詰まりを除去できます。
自宅で簡単!頭皮の毛穴詰まり洗浄
①湯船に浸かって毛穴をふやかす
②クエン酸小さじ1/2杯を計量カップ500ccのお湯、または洗面器の半分以下に入れて頭全体にかける
③30秒ほどしたらお湯で軽くクエン酸を洗い流す
④500cc程度のお湯にセスキ炭酸ソーダ小さじ1/2を溶かし、頭全体にかけてまた30秒ほどしたらお湯で洗い流す
あとはいつも通りシャンプートリートメントをするだけ。私はよく肌と頭皮のクレンジングをするので、お風呂場にはクエン酸、セスキ炭酸ソーダ、計量カップを三種の神器のように置いています。w
私がよく浸かっているクエン酸とセスキ炭酸ソーダはこちら。クエン酸は安いだけでなく、飲用でも使えるのでかなり便利です。
5. クエン酸を使用する際の注意事項
クエン酸は万能ではありますが、使い方によっては肌荒れを起こしたり、有毒ガスを発生したり、素材が錆びてしまうなどのトラブルを起こすことがあるので、下記3点に気をつけて使用しましょう。
・長時間は皮膚に触れないようにする
・塩素系漂白剤と併用しない
・鉄・アルミ・石材・コンクリートと併用しない
5-1. 長時間は皮膚に触れないようにする
クエン酸は飲んだり肌にもつけられますが、長時間皮膚についていると肌荒れを起こすことがあります。掃除をするなど、すぐに洗い流さないときはゴム手袋を使用するようにしましょう。
5-2.塩素系漂白剤と併用しない
「混ぜるな危険」はい、これです。よく洗剤などに大きな赤字で記載されていますよね。
カビキラーやハイターなどの塩素系漂白剤とクエン酸を混ぜると、塩素ガスが発生し、
・目や鼻、喉、皮膚の痛み
・めまい、動機、吐き気、咳、頭痛
・呼吸困難、咽頭痙攣、脈拍減少
だけでなく、最悪の場合死に至るケースもあるくらい危険なので、絶対に混ぜないようにしましょう。
事前に混ぜることはさすがにしないと思いますが、ありがちなのは「カビキラーを散布して一晩放置。翌日すっかり忘れてクエン酸スプレーをかける」など。換気をしていたとしても、1分も吸い込んでいたらどんどん意識が朦朧としてきますので、万が一の時は迷わず病院に行きましょう。
ちなみに、クエン酸は他の洗剤やアルカリ剤などと混ぜると、pHが中和されて本来の効果が落ちてしまうので、やや手間でも別々で使うようにしましょう。
5-3.クエン酸と併用NGな素材は鉄・アルミ・石材・コンクリート
酸が付着すると錆びたり劣化してしまう素材は、鉄、アルミ、石材、コンクリートの4つです。
鉄とアルミ
酸は鉄を溶かす作用があるので、あえて錆びや酸化皮膜(銅の表面にある青緑色の膜)を落とすために使うなら良いのですが、綺麗な鉄にクエン酸を吹きかけて放置すると、表面が溶けてそこから徐々に錆びてしまう可能性があるので、鉄にはクエン酸をかけないようにしましょう。
アルミは酸だけでなく塩、埃などにも弱く、これらが付着するとアルミを保護している酸化皮膜が溶けて白サビが発生します。小さいと白い粉みたいなので、水垢と見間違えてしまうかもしれませんが、これができたら削らないと落とせません。ただ、削ったとしても酸化皮膜がない状態だとまたすぐにサビが発生してしまうため、サビ防止のコーティング材をつける必要があります。はい、めんどくさいですね。
なのでアルミの調理器具はそもそも錆びさせないように、調理が終わったらすぐに洗ってしっかり水気を拭き取っておきましょう。
なお、ステンレスやスズ、ニッケル、アルミニウムは酸化皮膜が安定しているため、クエン酸水でお掃除しても大丈夫です。ただし、錆びたものと一緒に置いておくともらいサビといって本来単体では錆びない素材でも錆びてしまうので、気をつけましょう。
大理石などの石材
石材は、アルカリ性の性質をもつカルシウムやマグネシウムを多く含んでおり、クエン酸水をかけると溶けてツヤがなくなってしまいます。そのため、大理石や石材の食器には中性洗剤や石鹸を使うようにし、お手入れ後はすぐに水を拭き取ることで日頃から水垢がつかないように気をつけましょう。
コンクリート
コンクリートもアルカリ性なので、クエン酸を使うと溶けてしまいます。玄関やベランダ、壁材がコンクリートの場合はクエン酸を吹きかけないよう気をつけましょう。
クエン酸は自然由来の洗剤ということもあり、作用はとても穏やかではありますが、規定よりも濃度を濃くしたり放置する時間が長すぎたりすると、どんな素材だとしても傷めてしまう可能性があります。
放置する時間は長くても数時間程度にし、こまめに汚れ落ちをチェックすることでトラブルが防げます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回のお話をまとめますと、
①クエン酸で掃除できるところは
1. キッチン・・シンク、蛇口、電子レンジ、食洗機、電気ケトル
2. リビング・・加湿器のフィルター汚れ
3. お風呂場・・浴室小物、浴槽、鏡、シャワーヘッド
4.トイレ・・・トイレの黄ばみ
※クエン酸と重曹は混ぜても発砲するだけで汚れは落ちない
②クエン酸で消臭できるところは
1. キッチン・・まな板、魚用グリル、三角コーナー
2. リビング・・カーテン、ソファ、絨毯、クッションなどの布製品と壁紙
3. トイレ
③クエン酸は柔軟剤として使用できる
④クエン酸は美容と健康にも役立つ
1. 飲む・・一日摂取量目安 5~15g(小さじ1~3杯分)
2. スキンケア・・「ピーリング効果」「抗炎症作用」「殺菌効果」あり
3. ヘアケア・・リンスとして。頭皮の毛穴の汚れ除去にも活用できる
⑤クエン酸で掃除をする際の注意点は
・長時間は皮膚に触れないようにする
・塩素系漂白剤と混ぜない
・鉄・アルミ・石材・コンクリートとは併用しない
これで今日からあなたもクエン酸マスターさんですね!クエン酸は幅広く活用できるので、時々こちらの記事をみながら、ぜひ日常生活に取り入れて頂ければと思います。
【参考文献】
・宮戸健二:クエン酸による細胞機能の調節機構:美容および美白、老化における役割. コスメトロジー研究報告.Vol.26,p117-121,2018.
・Fiume, M. M. et al. Safety Assessment of Citric Acid, Inorganic Citrate Salts, and Alkyl Citrate Esters as Used in Cosmetics. Int J Toxicol 33(2 suppl),16S-46S .2014.
・『別冊NHKきょうの健康 脳梗塞』最新治療・再発予防・リハビリのすべて
・国立病院機構九州医療センター 臨床研究センター長:岡田靖 総監修(NHK出版より2016年12月出版)
・朝田 康夫(2002)「皮膚とpHの関係」美容皮膚科学事典,54-56
・田村 健夫・廣田 博(2001)「皮膚収れん剤」香粧品科学 理論と実際 第4版,246-247.
・大正製薬
・タナベ胃腸薬
・日本石鹸洗剤工業会
・洗浄における酸・アルカリ中和説の問題点
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