柔軟剤といえば、フレアフレグランスやレノアハピネス。最近はTVで見ない日はないというくらい頻繁にCMをしていますね。「華やかな香りが長持ちするからお気に入り!」という方がいらっしゃる一方で、「においが強すぎて頭が痛くなる」「赤ちゃん用品を洗うときはちょっと怖い」と言った不安の声も。
かといって何も入れないと洗濯物が硬くごわごわしたり、シワがつきやすくなったり・・。そこで今回は、
✔︎肌への刺激が少なく安全性の高い柔軟剤を使いたい
✔︎良い香りなのはいいけど、人工香料はちょっと苦手
✔︎柔軟剤効果はきちんとあるものが良い
と言った声にお答えして、赤ちゃんやお肌のデリケートな方でも安心して使える柔軟剤だけをご紹介します。ただ先にお伝えすると、本当に安全性の高い成分のみで構成されている柔軟剤はほとんどありません。
柔軟剤こそ衣類に吸着して皮膚にも吸収もされやすいので大事なのですが、香りばかりが重視されて安全性が後回しにされてしまっているのが現状です。
そのため、このページでご紹介できる柔軟剤はかなり限られていますが、逆に数が少ないぶん選びやすいとは思います。では早速くわしく見ていきましょう。
1. 安心できる柔軟剤の選び方
「ラウリル硫酸ナトリウム」「スルホン酸ナトリウム」などの洗浄剤はわりと有名ですが、柔軟剤の成分って聞いたことありますか?ちょっとマイナーですよね。実は柔軟剤こそきちんと選ばなければなりません。なぜなら、柔軟剤は衣類にしっかり残ってこそ柔らかさや香りを維持するので、皮膚や鼻からかなり吸収されやすいためです。これが原因で肌荒れを起こしたり、具合が悪くなったら困りもの。
ここでは、より安全性の高い柔軟剤の基準をお伝えしていきます。
1-1.主成分が安全
洗浄剤に使われる「陰イオン界面活性剤」と違って、柔軟剤に使われる「陽イオン界面活性剤」は衣類にずっと吸着しているため、汗などで皮膚に吸収される割合がはるかに高いです。それでも安全性が高ければ良いのですが、柔軟剤で圧倒的によく使われている主成分「エステル型ジアルキルアンモニウム塩」は、皮膚への刺激性が高いことで有名です。
陽イオン界面活性剤の種類と特性
種類 | 第四級アンモニウム | 第三アミン塩 |
主成分 | ・エステル型ジアルキルアンモニウム塩 ・塩化ベンザルコニウム |
アミド型アルキルアミン塩 |
柔軟効果 | 高 | 低 |
皮膚への刺激 | 強 | 弱 |
まず、柔軟剤に使われている「陽イオン界面活性剤」は大きく分けて「第四級アンモニウム」と「第三アミン塩」に分かれます。
柔軟剤のほとんどは「第四級アンモニウム塩」の中の「エステル型ジアルキルアンモニウム塩」が主成分とされており、強力な柔軟作用や帯電防止、殺菌抗菌、水質やpHに左右されずに効能を発揮できるというメリットがある反面、生物の細胞膜を不安定にして細胞を殺す作用があるため、殺虫剤などには良いですが、人や動物に対しては皮膚炎、アレルギー、角膜障害などの原因になります。
同じ第四級アンモニウム塩の中でも、抗菌剤として配合されている塩化ベンザルコニウムと比較するとエステル型ジアルキルアンモニウム塩はまだ毒性は弱いですが、皮膚が弱い人にはオススメとは言えません。
一方、陽イオン界面活性剤の中でも「第三アミン塩」に分類される「アミド型アルキルアミン塩」は、柔軟作用や帯電防止、殺菌抗菌作用が低く、pHや水質によって効能が変動するデメリットがあるものの、低刺激で生分解生が良好という第四級アンモニウム塩とは真逆の特性をもっています。洗剤で例えるとアミノ酸系界面活性剤のようなものですね。
皮膚の弱い方や赤ちゃんの衣類に対して使うのであればこの第三級アミン塩が最も安心と言えます。
1-2.香料は「無香料」または「天然香料」のもので
最近の柔軟剤は、「香水のCMだっけ?」と勘違いしそうなくらい香りを重視しています。「香りセンサー」や「動くたび、香る」などは聞き覚えありませんか?中には「一週間香る贅沢な香り」を特徴とした柔軟剤もあります。好きな香りにずっと包まれるというのはなんとも贅沢な時間ですよね。
でもちょっと考えてみてください。何時間も香りがし続けるって、逆に怖くないですか?天然香料なら数時間で香りは揮発するため、何日も香りが残り続けるというのはかなり不自然です。それだけ長時間香りがするということは、相当強い香料を使わなければまず無理な話なんですよね。
このように香りが長持ちする「高残香タイプ」の成分は、アントラニル酸メチル、ジヒドロキシジメチル安息香酸メチルなどの多種類の化学物質を組み合わせた合成香料でできており、これらの香料が高濃度で体内に吸収されると、化学薬品過敏症(CS)を発症しやすくなります。
化学薬品過敏症の症状としては、頭痛、吐き気、喉の痛み、不整脈、頻尿、皮膚炎、不眠、イライラ、記憶力の低下など。身体だけでなく精神面まであらゆる不調をきたすため、近年社会問題となっています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
煙草と同じで自分では「大好き!」と思っていても、周りの人からは不快に思われたり、迷惑をかけている可能性は大いにあるため、無難なのは「無香料」、または配合されていても「天然香料」です。そもそも柔軟剤は衣類を柔らかくすることが目的ですからね。あまり強い香りばかりを求めるのは控えましょう。
1-3. 無添加のもの
無添加、オーガニック、ベビー用を謳っているの柔軟剤でもよく含まれている添加物は、香料、エチレングリコール、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、塩化カルシウム、プロピレングリコール、水酸化カリウム、イソプロピルアルコール、安定化剤、水軟化剤、増粘剤です。
水軟化剤(グルコン酸塩、アルミノケイ酸、ポリカルボン酸塩)や増粘剤(キサンタンガム、カラギーナン)は低刺激なものですが、それ以外は皮膚に対して刺激の強い成分もあるため、なるべく含まれていない方が安心です。香料に関しては先ほどお伝えした通りですが、その他の特徴もみていきましょう。
エチレングリコール
界面活性剤・グリセリンの代用として使用
・無臭で無色透明な可燃性のある液体で、皮膚や目に対して刺激性あり
・生体内で代謝されると有毒化し、低カルシウム血症、シュウ酸カルシウムの析出による腎障害など強い臓器毒性あり
・生殖機能または胎児への悪影響のおそれ
・心臓、腎臓、呼吸器、中枢神経系の障害
エチレンジアミン四酢酸ナトリウム(EDTA)
水軟化剤、酸化防止剤として使用
・長期摂取による腎臓細尿管障害、軟便、食欲不振、胸部圧迫感、頭痛
・生殖能又は胎児への悪影響のおそれ
・長期継続的影響により水生生物に有害
塩化カルシウム
粉じん防止剤、金属石鹸原料、食品添加物、粘度調整剤、pH調整剤等として使用
・皮膚や粘膜への刺激性あり
・皮膚の炎症、発赤、剥離、潰瘍
・経口摂取による嘔吐や下痢、腹痛
プロピレングリコール(PG)
化粧品やシャンプーの保湿剤、食品の防腐剤、香料や着色料の溶剤、歯磨き粉の殺菌作用として幅広く使われています。
プロピレングリコール自体は比較的毒性が低いため、健康上の問題はないと言われていますが、有害物質と混合している場合はそれらごと体内に蓄積させてしまうおそれがあるため、注意が必要です。
水酸化カリウム
水酸化カリウムと水酸化ナトリウムは強力な塩基性の薬品で、油の溶解剤として使用
・皮膚や粘膜に対しての強い刺激性あり
・濃度によっては皮膚壊死や失明のおそれあり
・アルミ缶に水酸化カリウム入りの洗浄剤を入れて爆発した事件あり
イソプロピルアルコール
化粧品の溶剤、機材として使用
・目、皮膚、呼吸器に対して強い刺激性あり
・生殖能又は胎児への悪影響のおそれ
・中枢神経系、腎臓、全身毒性の障害
・長期摂取よる血管、肝臓、脾臓の障害
安定化剤
安定化剤と一口に言っても、防腐、酸化防止、キレート(金属イオン封鎖)pH調整剤、増粘、分散といった用途のために様々な薬剤が使われています。
これまでご紹介した通り、安定化剤の中には刺激性の強い薬剤もあるため、心配な方は薬剤名が明記されていない商品は避けたほうが無難でしょう。
1-4. クエン酸で代用する
柔軟剤に特別こだわりがない方は、クエン酸を使うのも一つ。洗剤や石鹸はアルカリ性のため、クエン酸を入れて中和するとそれだけで衣類が滑らかで柔らかい質感に仕上がります。
また、一般的な柔軟剤に含まれる界面活性剤は、繊維をコーティングする効果があるため、ふんわりとは仕上がるものの、水や汗の吸収性は損なわれてしまいます。クエン酸の場合は使い続けても吸水性が落ちません。
他にもクエン酸を使うメリットとしては、下記のように色々あります。
- 天然由来成分のため、お肌にも環境にもやさしい
- 繊維が中和されて硬くなるのを防ぐ
- 繊維に残った洗剤を中和することで、洗剤残りによる黄ばみを防ぐ
- 無臭なので、人工香料が苦手という方でも安心
- 雑菌の繁殖を防ぐことで生乾きの臭いや皮脂特有の臭いを抑えてくれる
「お気に入りの柔軟剤が見つからない・・」と困ったら、とりあえずクエン酸を入れておけば間違えないです。
2. 安心して使える柔軟剤10選
では、1でご紹介した条件に当てはまる柔軟剤のみご紹介します。
がしかし、冒頭でもお伝えした通り「絶滅危惧種ですか?」と思うくらいご紹介できるものがほぼありません!(泣)
オーガニックランドリーは「アルキルイミダゾリン型カオチン」、マイランドリー は「アミド型アルキルアミン」と、どちらも基材は良いのですが、天然なのか人工なのか不明なので、残念ながらランキングから外しています。
と言うことで結論、柔軟剤らしい柔軟剤は最初にご紹介する「ハッピーエレファント」のみ!それ以降はクエン酸ベースの柔軟剤です。2番目のナチュラルランドリーリンスは液体なのでそのまま使用できますが、それ以降は全て粉のクエン酸なので、柔軟剤として使う場合は一度溶かす必要があります。これらの詳しい使い方は三章をご覧ください。
- ハッピーエレファント
- ナチュラルランドリーリンス
- ニチガ(国産)
- ヘルシーカンパニー
- 大洋製薬 食添クエン酸 500g
- 健栄製薬 500g
- 無水 クエン酸 1kg 食品添加物規格
- 寿物産株式会社
- シャボン玉 クエン酸
- 暮らしのクエン酸
2-1. ハッピーエレファント
ハッピーエレファントの柔軟成分は大豆由来の「レシチン」とカニ由来の「キトサン」。どちらも天然の界面活性剤として使われており、繊維が柔らかく仕上がるのはもちろんのこと、高い吸水性で汗によるムレやベタつきを防ぎます。もちろん石油系界面活性剤や合成香料、着色料は無配合。安全性が高く、排水は微生物によって素早く分解されるため、環境にもやさしい柔軟剤です。
香料はオレンジ、ゼラニウム、ラベンダー、ビターオレンジの精油が使われていて、とっても良い香りではありますが、やはり天然なので乾いたらなくなるため「無残香タイプ」と記載されています。ただ衣類にとっては防虫、消臭効果も期待できるため、これは天然の精油ならではの効果と言えます。
用途:綿・麻・絹・化学繊維
液性:陽イオン界面活性剤
成分:大豆レシチン(柔軟成分)、キトサン(柔軟成分)、ソホロースリピッド(柔軟助剤)、グリセリン脂肪酸エステル(安定化剤)、エタノール(安定剤)、クエン酸(pH調整剤)、オレンジ油(香料)、ゼラニウム油(香料)、ラベンダー油(香料)、ビターオレンジ油(香料)
容量:600ml
価格:¥697 1mlあたり1.16円(アマゾン価格)
2-2. ナチュラルランドリーリンス
ここからは、「クエン酸」ベースの柔軟剤をご紹介します。ソネットは、1960年代に起きた石油系合成洗剤による水質汚染問題に心を痛めた科学者の思いから、水と自然を守りたいという願いと込めて、オーガニック洗浄剤の先駆者として1997年にドイツに設立されました。
原料選びや製法はかなりこだわり抜いており、「オーガニック=生き物を大切にする」を第一条件に製造しています。
ソネットのこだわり
1)お肌に優しい
・石油化学系、準石油化学系の界面活性剤不使用
・酵素、着色料、保存料、蛍光増白剤など、人体や環境に有害な物質は一切不使用
・溶け残りや残留洗剤の心配がない
・天然エッセンシャルオイルをはじめとして、オリーブ油、ヤシ油、菜種油、パーム油、エタノールまで、バイオダイナミック農法やオーガニック栽培の認定を受けた植物原料を使用
2))環境に優しい
・100%生分解する原材料のみを使用
・使用した後の排水が少しでも早く自然に還るように、自然界のリズムを利用した独自の製法を採用(オロイド製法)
・ソネットで使用するエネルギーは、工場に近い水力エネルギープラントから直接供給されるグリーン電力のみ使用
・暖房はハンディキャップを持つ人々のための工房「キャンプヒル・レーベンホフ」と共同運営しているウッドチップが原料の設備から取得
上記の通り、人や環境すべてを考えて安心して使えるのがソネットの製品です。ソネットの柔軟剤は、衣類に残っているアルカリ成分を中和してきれいに流し、黄ばみやニオイを防ぐと共に、繊維をやわらかく、なめらかな風合いに仕上げ、色鮮やかに仕上げます。
そしてなにより驚きなのは、食品用のクエン酸を使用していること。衣類の柔軟剤で食用を使用しているのはまずないので、こうゆうところにもソネットさんのこだわりを感じますね。洗濯洗剤の記事でもソネットさんはご紹介しましたが、個人的にはこのようなサスティナブルな考えを持つ企業は応援したいです!
用途:綿、麻、化繊、ウール、シルク、リネン
液性:弱酸性
成分:水、クエン酸塩、エタノール、オロイド混合剤
容量:1L
価格:¥980 1mlあたり0.98円(アマゾン価格)
2-3. ニチガ(国産)
ここからはクエン酸自体のご紹介をします。
クエン酸以外に添加物や香料が入ると柔軟剤として販売されていますが、結局はクエン酸が主成分。さらにクエン酸の質自体にもこだわると、「食用」で「国産」のものもあるため、より安全性の高いものからご紹介します。
ニチガ(NICHIGA)のクエン酸は 食品添加物規格です。 鹿児島県の工場にて、国産サツマイモの澱粉を使用して醗酵させて作った純度99.5%以上の高品質な国産クエン酸で、保健所の許可を得た食品添加物認定工場にて充填を行っています。もちろん人工着色料や人工防腐剤, 人工甘味料などは一切不使用。数あるクエン酸の中でも最も質が高いと言えます。
食用として使えるレベルなので、柔軟剤や掃除用として使うにはやや贅沢かもですが、より安全性の高いものが良いという方にはピッタリかと。
用途:綿、麻、化繊、ウール、シルク、リネン
液性:強酸性
成分:結晶クエン酸(鹿児島県産さつまいも、タピオカ、とうもろこし等)
容量:1Kg
価格:¥1,290 1gあたり 1.29円(アマゾン価格)
2-4. ヘルシーカンパニー
こちらも鹿児島で収穫されたさつまいもが原料の国内製造クエン酸です。純度も99.5%以上と高品質。食品添加物規格なので柔軟剤以外にも飲料、食用として幅広く利用できます。
用途:綿、麻、化繊、ウール、シルク、リネン
液性:強酸性
成分:結晶クエン酸(鹿児島県産さつまいも)
容量:950g
価格:¥1,000 1gあたり1.05円(アマゾン価格)
2-5. 大洋製薬 食添クエン酸 500g
製薬会社が作った純度99.5%以上、食品添加物規格の無水クエン酸です。
原料はサツマイモのようですが、産地は不明。原産国は日本の製薬会社なので、他のクエン酸と比べるとやや高価ではあります。
用途:綿、麻、化繊、ウール、シルク、リネン
液性:強酸性
成分:結晶クエン酸(産地不明のさつまいも)
容量:500g
価格:¥618 1gあたり 1.23円(アマゾン価格)
2-6. 健栄製薬 500g
こちらも製薬会社が作った純度99.5%以上、食品添加物規格の無水クエン酸です。原料はサツマイモですが産地は不明。原産国は日本の製薬会社なので、他のクエン酸と比べるとやや高価ではあります。
用途:綿、麻、化繊、ウール、シルク、リネン
液性:強酸性
成分:結晶クエン酸(産地不明のさつまいも)
容量:500g
価格:¥823 1gあたり 1.64円(アマゾン価格)
2-7. 無水 クエン酸 1kg 食品添加物規格
2-3でご紹介した「ニチガ」さんの、中国産タイプです。
原料はトウモロコシ(遺伝子組替え原料不使用)で、純度99.5%以上のクエン酸です。食品添加物規格ではありますが、中国産なのでその分手頃に利用できます。
用途:綿、麻、化繊、ウール、シルク、リネン
液性:強酸性
成分:結晶クエン酸
容量:930g
価格:¥670 1gあたり 0.72円(アマゾン価格)
2-8. 寿物産株式会社
こちらは純度99.5%以上高純度の無水クエン酸で、食品添加物規格ではあるのですが、原料が不明で産地が中国産です。他のものと比べるとやや安価ではあるので、産地や原料にあまりこだわりがない方は良いかと思います。
用途:綿、麻、化繊、ウール、シルク、リネン
液性:強酸性
成分:結晶クエン酸(不明)
容量:950g
価格:¥781 1gあたり0.82円(アマゾン価格)
2-9. 暮らしのクエン酸
石鹸で有名な「ミヨシ石鹸」のクエン酸。こちらは食品添加物の認可を取っていないため、食用として使用することはできません。産地が不明ですが、洗濯やお掃除用に使うなら問題はないので、安価で利用したい場合はこちらで十分です。
用途:綿、麻、化繊、ウール、シルク、リネン
液性:強酸性
成分:結晶クエン酸(産地不明のサツマイモ)
容量:330g
価格:¥293 1gあたり 0.88円(アマゾン価格)
2-10. シャボン玉 クエン酸
石鹸で有名な「シャボン玉石けん」のクエン酸。こちらも食品添加物の認可を取っていないため、食用として使用することはできませんが、洗濯やお掃除用に使うなら問題ありません。暮らしのクエン酸よりやや高価なので10位にしています。
用途:綿、麻、化繊、ウール、シルク、リネン
液性:強酸性
成分:結晶クエン酸(産地不明のさつまいも)
容量:300g
価格:¥396 1gあたり 1.32円(アマゾン価格)
3. 超簡単!手作り柔軟剤の作り方と使用法
・柔軟効果があればなんでもいいかな
・ふわふわで吸収率の高いタオルを使いたい
・好きな香りで柔軟剤を作りたい
・家にあるクエン酸を有効利用したいという方は、柔軟剤を作ってみるのも一つ。石鹸を作ろうと思うとなかなか手間ですが、柔軟剤はクエン酸があれば事足ります。ただ、「どのくらい入れれば良いのか目安がわからない」という方も多いと思うので、ここでは簡単なクエン酸柔軟剤の作り方をご紹介します。
3-1. クエン酸柔軟剤の作り方
基本のクエン酸水
200cc分(50Lの洗濯物4回分)を作り置きをしたい場合は
・水200ccにクエン酸20g(小さじ4杯)を混ぜる
・400ccをまとめて作るとしたらクエン酸40g(大さじ2と1/2杯)を混ぜる
以上です。簡単ですよね。
なお、クエン酸を水に溶かすと劣化が早いため、2週間程度で使い切れる量だけ作っておきましょう。
ワンランクアップのクエン酸水
もしご自宅にグリセリンやアロマオイルがあれば、それらを入れるとさらにワンランクアップした柔軟剤を作れます。グリセリンは衣類を滑らかに仕上げると共に、静電気を抑える効果もあるため、特に乾燥しやすい冬にはぴったりです。アロマオイルはお気に入りの香りを自由に入れても良いですし、抗菌や防虫効果のあるものを入れるのも一つ。ただし入れすぎると皮膚への刺激が強いといけないので、希釈濃度を1%以下にするのが無難です。
もし200ccのクエン酸水であれば、グリセリン30ml(大さじ2杯)、アロマオイルはお好みですが40滴まで混ぜてOK。「どのアロマオイルを入れようか迷う・・」という方は4-3をご覧ください。
※その日の乾燥度合いによって静電気の起きやすさは異なるため、グリセリンの量はお好みでご調整ください。
3-2. クエン酸水の使い方
洗濯物の量が50Lであれば、クエン酸水は50cc(クエン酸5g)を入れます。
洗濯物の量10Lに対しクエン酸水10cc(クエン酸1g)が目安です。
この時の注意事項としては、必ず「すすぎ」のタイミングで入れること。
洗濯中に入れると、単純に洗剤と中和されて汚れを落とす効果も、柔軟効果も何も得られません。そのため、クエン酸を投入するタイミングは最後のすすぎをする時(すすぎ1回なら1回目、2回なら2回目)に洗濯機を一時停止してから投入します。または、自動投入機が備え付けの洗濯機であれば、そこに入れて予め量の設定をしておけばOK。
ちなみに、クエン酸の粉そのものをすすぎのタイミングで直接洗濯機に入れるのもダメではないですが、もし溶けきらなかった場合は洗濯槽にこびりついてしまうことがあるため、溶かしてから入れた方が無難ではあります。
3-3. アロマオイルの選び方
衣類に使う場合は、3つの条件を満たすアロマオイルがおすすめです。
- 衣類に色がつくのを防ぐため、無色透明のもの
- 少しでも香りを長持ちさせるなら、揮発性の低いもの
- 衣類の抗菌、防虫作用があるもの
3つの条件に当てはまるアロマオイルとしては、
- ローズウッド
- レモングラス
- ラベンダー
- ゼラニウム
- ティーツリー
- ローズマリー
- ユーカリ
です。え、並んでいる順の意味ですか?
私の好みの香り順です。w アロマオイルは衣類に対しての役目だけでなく、体に対しても様々な効果があるため、どのような効果を得たいかで選ぶのも一つです。
精油ごとの効果一覧はこちらのサイトがシンプルでわかりやすいです。
以前アロマの勉強をした際に先生から聞いたのは、「自分が好きな香りが自分に必要な香り」とのことです。たしかにその通りで、その時の気分や体調によって好きな香りは本当に異なるので、お店で嗅いでみてピンときたのを使うのがベストかと思います。
アロマオイルをどこで買おうか迷ったら・・
「アロマオイルってお店がたくさんありすぎてどこで買えばいいか分からない」という方は「NAGOMI AROMA」がおすすめ。無難にニールズヤードや生活の木でも良いのですが、ブランドがあるからか、やや高めなのが難点なんですよね。
なごみアロマは質が高いわりにコスト的に抑えられるので、日常的にかなり使いやすいです。まず、なごみアロマで扱っている精油は公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)の定める表示基準をクリアした「AEAJ表示基準適合認定精油」であると共に、非常に多くの基準をクリアしなければならない「有機JAS認定」も取得している精油です。
さらに、海外の農家や蒸留所から直接製品を大量に仕入れることで中間コストを削減し、過剰な包装などの品質向上に役立たない経費は一切カット。これによって品質の良い精油が低価格で購入できるというわけです。
ただし、輸入した産地、収穫時期、製造所、抽出日によって成分比率は変動するため、同じ種類(学名)の植物から抽出した場合でも、色や香りは多少異なるため、「微量な差もないほうがいい!」という方は他のメーカーのが良いと思います。私はなごみさんで色々な精油を購入していますが、どれも良い香りで肌のトラブルもなく、容器も使いやすいので、特別こだわりがない方はこちらで十分かと思います。
ラベンダーは柔軟剤はもちろん、お風呂に入れたり、スキンケア用品に入れたり、火傷の時に直接皮膚につけてもOKというかなり万能な精油。一本あると重宝すると思います。リラックス効果が非常に高いので、寝る時にティッシュに垂らして枕元に置くだけでも安眠効果があります。
4. 柔軟剤以外で洗濯物をふわふわに仕上げるコツ
衣類は「良い柔軟剤を使ったからそれだけでふわふわになる」というわけではありません。洗い方や洗った後の扱いでさらに綺麗に仕上げることもできるため、ここではさらにプラスアルファのコツをみていきましょう。
洗う時に洗濯物を詰め込みすぎない
洗濯物をぎゅうぎゅうに詰め込んでしまうと、衣類全体に水が行き渡る前に洗濯機が始動してしまい、乾いた繊維同士が擦れることで生地が傷む原因にもつながります。また、もちろん汚れも落ちにくくなって繊維に洗剤が残ることでごわごわした質感になることも。こうならないためにも、洗濯物はたっぷりの水で洗うことが大切。「節水」と思って必要量以下の水で洗うと本末転倒になるので気をつけましょう。
なお、ドラム式洗濯機はもともと「少ない水で叩き洗いをして汚れを落とすもの」なので、繊維は傷みやすくなります。日用品は仕方ありませんが、大切な衣類は手洗いのほうが無難です。
洗剤や柔軟剤は適量を入れる
洗剤や柔軟剤はたくさん入れれば良いと思っていませんか?これらを適量以上に入れてしまうと、繊維に残って吸水性が落ちたり、繊維が傷んでごわごわになる原因となるため、洗剤や柔軟剤は入れすぎに注意しましょう。
タオルは振るとふわふわになる
これは特にタオルに言えることですが、洗濯してそのまますぐ干すと繊維が縮んだまま干すことになるので、硬いタオルになりがち。干す前に右へ10回、左へ10回程度ブンブン回してから干すと、繊維に空気が入ってふわふわに仕上がります。ごわつきがひどい場合は20回ずつ振ってみましょう。パイルが立ってきたなと思ったら干し時です。
それと同じような原理で乾かしているのが乾燥機。ドラムをまわしながら温風がタオルの繊維にしっかり入ることでふわふわなタオルになるため、手作業は手間だなーという方は乾燥機を使うのも一つです。
天日干しは短時間で
洗濯物を陽に当てることで殺菌効果もあるのでとても良いことではありますが、紫外線に長時間当たっていると繊維が日焼けして傷んでしまったり、乾燥してパリパリになってしまうことも。天日干しをする場合は、気温が上がって湿度の低い午前9時から午後3時までの間に「春秋は5時間、夏は2〜3時間、冬は6時間」を目安にすようにしましょう。
室内干しの場合は天日干しの倍の時間が目安ですが、乾くまでに時間がかかるほど雑菌が繁殖しやすく生乾き臭にもつながるので、干しすぎないように気をつけて天日干しするのがベストです。
万が一衣類から変な臭いがしてきた場合は、普通に洗濯をしてもなかなか取れません。熱湯をかければ一発で臭いは取れますが、熱に弱いシルクやウール、化繊は色落ちまたは変形のリスクもあるため、日々の干し方を気をつけるようにしましょう。
タオルの寿命は「30回の洗濯」が目安
30回を超えてくると、繊維が傷んで吸水性が悪くなったり、ごわごわして肌触りも硬くなってきます。ホテルでもこの30回を目安に交換するところが多いようです。ただ、普通の家庭で何回使ったかはいちいち数えてられないですよね。なので、下記のようになってきたら替え時と思いましょう。
- 生地がごわごわと硬くなってきた
- 吸水性が落ちてきた
- あちこち糸がほつれてきた
- 色あせてきた
- 生乾き臭が洗っても取れなくなってきた
ちなみに、洋服や下着の捨て時は、
- 全体的に生地が痩せてハリやコシがなくなってきた
- 色落ちしてきた
- 洗っても落ちない黄ばみや黒ずみが出てきた
- ニットなどのエリや袖が伸びてきた
- 毛玉が増えてきた
- 洗濯物の表示のラベルがボロボロになってきた
- ダウンコートから羽が出てくるようになった
です。あとは2、3年着ていない服はおそらくその後も着ることはないでしょうね。(笑)「捨て時」の見極めは難しいですが、「その服やタオルを他人に貸せるか」で判断すると、客観的にジャッジできるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?安心して使える柔軟剤は見つかりましたか?
ここまでの内容をまとめると、
- 柔軟剤の選び方
柔軟剤を選ぶ基準は以下3つ
①主成分が安全
第三アミン塩の「アミド型アルキルアミン塩」は柔軟効果はやや劣りますが、皮膚への刺激が少なく安心して使用できます。
②香料は「無香料」または「天然香料」のもので
ほとんどの柔軟剤には化学物質を組み合わせた合成香料が含まれており、これらの香料が高濃度で体内に吸収されると、化学薬品過敏症(頭痛、吐き気、喉の痛み、不整脈、頻尿、皮膚炎、不眠、イライラ、記憶力の低下など)を発症しやすくなります。
③無添加のもの
無添加、オーガニック、ベビー用を謳っているの柔軟剤でもよく含まれている添加物は、香料、エチレングリコール、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、塩化カルシウム、プロピレングリコール、水酸化カリウム、イソプロピルアルコール、安定化剤、水軟化剤、増粘剤。できればこれらが含まれていない柔軟剤が安心です。 - 安心して使える柔軟剤
①ハッピーエレファント
② ナチュラルランドリーリンス
③ニチガ(国産)
④ ヘルシーカンパニー
⑤大洋製薬 食添クエン酸 500g
⑥健栄製薬 500g
⑦無水 クエン酸 1kg 食品添加物規格
⑧寿物産株式会社
⑨暮らしのクエン酸330g
⑩シャボン玉 クエン酸 - 超簡単!手作り柔軟剤の作り方と使用法
・柔軟剤として使う場合の目安は、洗濯物10Lに対してクエン酸の粉1g程度。
・クエン酸水は、水200ccにクエン酸20g(小さじ4杯)を溶かす
・洗濯物の量が50Lであれば、クエン酸水は50ccをすすぎのタイミングで投入
・柔軟剤にアロマオイルを入れる場合は無色透明、揮発性の低いもの、抗菌・防虫作用があるものがおすすめ。 - 柔軟剤以外で洗濯物をふわふわに仕上げるコツ
・洗う時に洗濯物を詰め込みすぎない
・洗剤や柔軟剤は適量を入れる
・タオルは振るとふわふわになる
・天日干しは短時間で
柔軟剤は「香料」ではなく、あくまで「衣類を柔らかくする」のが目的。
どんなに良い香りがしても身体に刺激が強いものだと安心して使えません。
個人的にはずっとハッピーエレファントを使用していましたが、最近はクエン酸とグリセリンで十分かなと思っています。ふわふわに仕上がるのと、グリセリン効果で冬でも静電気が起きにくいので。この記事で家族みんなが安心して使える柔軟剤を見つけていただけたら幸いです。
この記事へのコメントはありません。